6月 2010 のアーカイブ

先日、知り合いから人を紹介された。

その人(Aさん)は会社をやっているのだが、経営が困った感じになっていて、

相談にのってやって欲しいとの事だった。

「俺が?」とも思ったが、アドバイスは出来なくても

話を聞く事は出来るので、居酒屋で酒を飲みながら話を聞いた。

そうしたら、自分に紹介出来そうな人が何人か居て、Aさんにとても喜ばれた。

居酒屋で飲んでいたのだが、勢いもつきバーに場所を移した。

そのバーは、ススキノからもちょっと離れ、

キレイともいえない、小さなアメリカンというかロックなバーだった。

軽く一杯飲むと、Aさんとマスターが言い合いになった。

原因は、以前に来た盲目の男性の事らしい。

盲目の男性は酔っ払っていたのに、一人で帰したのが悪いとマスター食ってかかる。

見かねたAさんが、その盲目の男性を送って帰ったらしい。

僕は隣で話を聞いていたが、どちらとも言えないと思い口が出せない。

飲みに来てるんだから、酔っ払う事は判ってるだろうとも思うし、

助けるのも悪いとは思わない。

その日は、その後も飲みに行き二日酔い。

何日かして、友達との飲み会があったので、僕はなんとなくそのバーを使った。

友人としばらく話をしていると、そこに前回話に出た盲目の男性が現れた。

青い白衣に白い杖、明らかにアンマさんといういでたち。

僕は明るく見られるが、実は人見知り。

でも、その男性は無茶苦茶話しかけてくる。

「いや〜、今日は暑かったですね!」と言われても、

僕は、「そうですね」と話しかけるなオーラー全開で返す。

けど通じない・・・・。

見えないからかも知れないが、ガンガン話しかけてくる。

俺が友達と話しているのにお構いなし。

「なんなんだコイツ?」

そう思って、店を変えようと思う。

けど、その人が言った一言でその人に興味が沸く。

「今日、コンビニで買った蕎麦が不味くてさ」

僕は思った。

「コンビニでどうやって蕎麦を買うのだろう?」

何気なく聞いてみる。

「容器触ったら蕎麦とか判るんですか?」

「ああ、店員さんに聞いて買うんですよ」

その後、色々と質問をしてしまった。

お金の判別方法とか、日常で不便な事とか。

その盲目の男性は嫌な事ひとつせず、ガハハハと大きな口で笑い質問に答えてくれた。

色々話していた。

元々は目が見えていたから形は判るとか、

飯を作るのがめんどくさいとか、

事故を起こした時、何で死ななかったとかと思ったとか。

一人暮らしで、ワンルームに住んでいるとか。

一時間ぐらい話しただろうか。

そして、出身の話になった。

「僕は倶知安出身なんですよ」

僕は「え!偶然ですね、僕もなんですよ!高校も倶知安なんです!」と答えた。

「おお!僕も倶知安高校です!」盲目の男性もそう答えた。

盲目の男性は、僕が見えていないので年齢が判らない。

けど、僕は年が近いと感じたので、「ちなみに何年生まれですか?」と聞いた。

そしたら、「昭和50年です」との答え。

「え?僕も50年ですけど・・・・。ちなみにお名前は?」

「え?江川ですねど」

で、ビックリ。同級生でした。

しかも結構仲が良かった友達。

一年D組、中原先生の頃から一緒だった。

高校卒業後、江川は札幌の大学に入って、

友人の助手席に乗っていて事故にあった。

一ヶ月意識不明だったのだが、命は助かった。しかし盲目になった。

僕は退院してから、実家にお見舞いに行った。

「いや〜、目見えなくなっちゃったよ!」

とガハハと下品に笑ってたのを今でも覚えている。

そして、江川はすぐに函館の指圧系の学校に入って、

それからは16年音信不通になった。

携帯もSNSも無かった時代だった。

僕の素性を明かすと江川もビックリしていたが、

その空間だけ、明らかに昔にタイムスリップした。

知っている同級生の話や、あいつは結婚したとか、色々話した。

僕は、現在もつながっている友人たちに電話をした。

「今よ、江川と会ったんだわ!」

みんな「誰?それ?」って(笑)

そんな事で、来週みんなで飲み会をする事になった。

俺は、偶然に江川と会ったのもビックリしたが、

それ以上に、一時間以上も同級生と話をしていたのに

判らないって事にビックリした。

16年という年月は、それほどに人を変える。

 

みんな違う16年を歩んできたのだから当然か。

 

 

 

 

 

 

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