5月 2008 のアーカイブ

僕はお酒が大好きだ。

独身の頃はスコッチにはまり、いくらお金をつぎ込んだことか。

スコッチに関しては、評論本や生産地、生産方法など、細かく勉強し

より美味しいお酒が飲めるように努力した。

札幌のバーを何件も渡り歩いた。

ただ、品揃えの多いバーというのは少なく

僕の思い描くバーを見つけるのは、たくさんのお金と時間がかかった。

当時はインターネットが出始めで、ISDNも無かった。足と雑誌で見つかる時代だった。

色々なお酒を飲みたいので、ボトル一本買うよりも

バーに行けば、量は飲めないが同じ金額で、違うスコッチが何杯も飲めるのだ。

そして、美味しい!と思うお酒が見つかれば

酒屋さんに行き、取り寄せてもらう。

スコッチの後は、ラムやジン、テキーラ等、数々のお酒にはまった。

しかし、結婚、出産と共にそんな暮らしは消え

今では、安い焼酎を飲んでいる。

それでも、帰宅後に家族の顔を見ながら飲む焼酎は悪くない。

暗いバーで飲むお酒も美味しかったが、違う味わいがある。

だが、最近、お酒があまり美味しく感じない。

「あ〜、この一杯のために生きてるな!」ってのが無い。

そして、大好きなスコッチも美味しく感じない。

どこか悪いのかな?とも思ったが、健康診断では問題なかった。

これは困った。

大好きなお酒が美味しく感じない。

アル中になろうとは思わないが、ビール一本で終わってしまう晩酌は切ない。

考えるも、原因が分からない。

そんな中、友人が店に遊びに来た。

「こいつに相談してもな〜」てのはあったのだが、相談してみた。

「最近さ、酒飲んでも美味しく感じないんだ。体は問題ないんだけどさ」

「へ〜、珍しいじゃん。もう年なんじゃね。あと、寒いからビールはイマイチだよな」

僕はピーンときた。

体が求めていないのだ。

今までで、一番美味しかったお酒は何か?

たぶん、セールスマン時代にエアコンの無い車に乗り

真夏の町を汗だくで走り回った後、仲間と夜に居酒屋で飲んだビールだろう。

大ジョッキをイッキに飲み干す。その爽快感と充実感。

お酒以外であれば、中学の部活の後に飲んだ7UPだろう。いや、マウンテンデューかな?(笑)

今は、神経は使うが肉体はほとんど使わない。

よし、突破口は見つかった。

ただ、時間的にジムとかにも行けないので

僕は自転車通勤をする事にした。

その足で、自転車屋さんに入り自転車を物色。

ロードタイプとか、早そうな自転車が沢山あるが

早い自転車は要らない。運動になる疲れる自転車が欲しいのだ。

店員さんに訳を話すと、「それならマウンテンバイクだね」と

8万円のマウンテンバイクを勧められた。

街中では無駄に太いタイヤ。これは良い感じ!

でも、8万は佐藤家の大蔵省が許してくれない。

「もう少し、手ごろなのないですかね?」店員さんに聞いてみる。

「いや、良いの買っといたほうがいいよ。後々色々いじれるからね」

「え!いじれるの!パーツとか交換できるんだ」

車をいじる感覚で、自転車もいじれるらしい。交換パーツも沢山出ている。

それにしても、ホームセンター以外で自転車を見たことが無かった僕には新鮮な空間だ。

50万とかする自転車が平気で陳列されている。

店員さんの話を聞きながら、「ロードタイプで北海道を回るのもいいな〜」と思う。

マニアックな自転車の世界に引きずり込まれそうになりながらも、本来の目的に戻る。

「いや、とりあえず安いの買って様子をみます」

「安いのだとね、悪路走ったときにブレーキとか利かないよ」

「いや、通勤なんでアスファルトの上しか走りません」

「そうなの、でもね山走るの気持ちいいよ!どろどろになりながら走るのがマウンテンバイクなんだ」

僕の話が通じていないのか、今月売り上げが悪いのか。

話す事、一時間。

何とか安いマウンテンバイクを売ってもらいました。

「一ヶ月ぐらいすると、ブレーキの調整が必要になるから来店してくださいね」

そう言われたのですが、高いの買わされそうでまだ行ってません(笑)

そして、ハッと重要事項に気が付く。

「あ!嫁さんに言ってない!」

これは怒られる。間違いなく怒られる。

作戦を考える。

やはり経済効果とECOで行くしかない。そう決めて帰宅する。

「いや〜ガソリン上がってひどいな!このままだと200円いっちゃよ!」

「そうなの?ガソリン上がると物価も上がって大変よね」

「けどさ、限りある資源だから無駄に使ってはいけないと思うんだ。

子供たちの未来もあるし、俺、自転車買ってきた。」

嫁さんの目つきが変わる。

「はぁ?いくらしたの?」

「wii買えるぐらい。」

またかコイツ。そういう目で僕を見る嫁。

しかし、10年も一緒に居れば言っても無駄と言うのは分かるらしい。

「まあ、いいわ。途中でやめないでね」と、あっさりと許してくれた。

通勤のガソリン代と自転車を比較してくれたのだろう。

調子にのった僕は、「なんかね、自転車屋さんは8万ぐらいのが良いって言ってたよ」と言って見た。

すると、小さい声で「殴りて〜」と嫁がつぶやく。

よし!ここが限界点!撤退!

その後は、家族でサイクリングへ行ったりと、自転車ライフを楽しんでいる。

家からシミ研までは、片道役6キロ。自転車で往復40分。

良い運動にはなるのだが、疲れてすぐに寝てしまう。

美味しいお酒への道のりは長い。