2008 4月 10 のアーカイブ

先日の日曜日、親戚の法事があった。

嫁は出席するが、僕と子供らは出席しなくて良いらしい。

天気が良い日曜日。

家でぼ〜っとしているのは勿体無い。

そこで、僕と子供たちは「暇だね〜。海でも行くか!」とドライブに出かけた。

海に向かう途中、「朝市」との看板を発見。

「朝市だってさ!魚とか食べられるかもよ?」

そう言いながら、看板の指示通りに車を走らせる。

しばらく走ると、朝市に着いた。

漁港に数店舗のお店が出ている。

車を止め、ブラブラと見て歩く。

見ると、カレイやホッケ、ヒラメなどが売られていた。

生きているものもあり、どうやら採れたてのようだ。

僕は考えた。

今、法事で親戚が集まっている

カレイを買って帰る

「わぁ!凄いね!」と親戚に言われ喜ばれる

「パパって、気が利くのね!」と嫁に褒められる

僕のお小遣いUP!

僕の頭の中はすでに、喜びで興奮している親戚が写っており

「カレイを買わない」という選択は消去されていた。

まずは、財布の中をチェック。財布の中身は12,000円。

「んん〜、12,000円か〜」

そしてカレイの値段をチェック。

ザルのような物に入れられ、3匹入って500円と値札が付いている。

大輔コンピューターは動き出した。

親戚は15人程度居るはず。

1家族4人と計算して、1人1匹食べるには60匹は必要だ。

3匹500円だから、60匹で10,000円。

「一万円か〜。。。」

しかし、仕方が無い。

喜んで貰うためには、多少の出費は必要だ。

まあ、最近読んだ本に「人に喜ばれる事をしなさい」みたいな事が書いてあり

それの超受け売りなんですけどね(笑)

悩んで、子供とも相談する。

「カレイさ、買っていって喜ばれるかな?」

「喜ばれると思うよ。だって、カレイ美味しいもん」

「そうだよな!よし、買おう!」

勇気を振り絞って、お店のお姉さんに注文する。

「カレイ、一万円分下さい」

「はいよ!ちょっと待ってね」

そうお姉さんは言い、カレイをビニールの袋に入れだした。

「袋は分ける?」

そう言われ、「そうですね、じゃあ10個ぐらいに小分けして下さい」

僕はそう答えた。

次々と袋に入れられているカレイ。

子供たちと、「凄いね〜!」と見つめる。

僕は、「俺だって買うときは買うんだぜ!」と自慢げな顔をしていただろう。

でも、僕の予想をはるかに超えた量が袋に入れられている。

サービスしてくれているのかな???

そう思って、しばらく見つめる。

しかし、お姉さんの手は止まらない。

不安になった僕は、お姉さんに話しかける。

「あの・・・。一万円分なんですけど・・・・」

僕の財布には、12,000円しか入っておらず、支払いが出来ない恐れがあった。

お姉さんは、威勢の良い声で

「カレイ一万円分だから、20キロね!」そう答えた。

「はぁ?」

僕ちょっと考えた。意味がわからない。

もしかして、3匹500円では無く、キロ500円だったのか!

ザルに置いてあったカレイは、大きさを表すものだったのか・・・・。

カレイって安いんだな。。。

非常に困った僕は、おそるおそる

「キロ500円ですか?」とお姉さんに聞いてみる。

「うん、そうですよ!ちょっとおまけしておきますね!」

との回答。

「ガビーン!!!!」

僕は「やっぱり、3,000円分にしてください」

そう言いそうになったが、嬉しそうな店員さんを見ていると

とても言えなかった。。。

しばらくして、「はい!どうぞ!」とお姉さん。

僕は一万円を支払い、20キロのカレイを受け取った。

20キロのカレイ。。。

何枚入っているのだろう?100枚どころの話では無い。。。。

しかし、僕の頭はおめでたく、すぐにプラス思考に切り替わる。

「まあ、沢山貰ったほうが皆嬉しいだろう!」

車に満タンのカレイ。

長女は「パパ、凄い量だけど大丈夫?」と、ちょっと心配そう。

「大丈夫!大丈夫!」みんな喜ぶよ〜!

そう言いながら、僕は親戚の家に車を走らせた。

親戚の家に着くと、ちょうどお坊さんが帰る時で

嫁さんに「ちょうど良いところに来た!お見送りだけでも一緒にしよう」

そう言われた。

お坊さんが帰ったあと、「それでは我々も行きますね」

そう言い出した本家の人達。

「室蘭が本家なんで、そっちでも法事やるんですよ」

車に乗り出す黒い服を着た人達。

おいおいおいおい!!!!

ちょっと待ってよ!

俺はカレイ20キロ買ってきたんだって!

そう叫びそうになったが、言える雰囲気では無い。

とりあえず、愛想笑をしながら

「カレイ食べる?」

そう聞いてみた。

「いや、いらないよ。これから室蘭に行くんだもん」

まるでドラクエのザラキのような言葉。

しかし、僕は死ぬわけにはいかないのだ。

だって、車にカレイ20キロあるんだもん。

「それでは、お疲れ様でした」

そう言い残して走り去っていく車。

どうする?どうするの?カレイ。

これほどカレイに苦しめられた事は無い。

全ては僕の浅はかな考えと、大輔コンピューターの故障のせいだ。

車が走り去った後、とりあえず残っている数人に声をかける。

「カレイ食べません?」

すると予想外の答えが!

「ええ〜、さばくのメンドクサイ」

うるせ〜!!!黙って貰えや!

本当に叫びそうになったが、そこは大人の対応。

「いや、とれたてだからさ、新鮮で美味しいよ!少しでも持ってかない?」

そう言いながら、無理やりカレイを渡す。本当に無理やり渡す。

要らないそぶりを見せていても、強引に渡す。

当初の「みんなに喜んでもらう」そういう理念は消え、

とりあえず、20キロのカレイを配るに変わっていた。

それからは、ひたすら親戚や知り合いの家を回りカレイを配る。

2年ぶりに会う人とかも居た。

ビックリしただろうね。

2年間も連絡もしてなかたのに、いきなり「カレイ食う?」って来るんだから(笑)

本当に浅はかだ。僕は。

でもね、このカレイのおかげで沢山の人に合えた。

そういう運命だったのかな。

ありがとうカレイ!

でも、もうしばらくあなたには会いたくありません。